何でも賛成民主党民主党は石原知事の議案にどれくらい賛成/反対か民主党の岡田代表は「石原知事をチェックするのが都議会の役割だ。いいときはアクセルをふみ、悪い時はブレーキをふむ。そのふみわけができるのが民主党だ」と演説をはじめました。しかも日本共産党を「ブレーキしかふまない政党」だと非難しています。 おまけに、菅直人前代表にいたっては「石原知事と並んでいる自民党都議は落とせ」と叫んでいます。 うわー。びっくりです。 岡田代表は「野党ポーズ」をとれば、この時期支持があつまるだろうとふんでいるのですが、あまりにも実態とかけはなれた言い分です。 ひどい。ひどすぎる。 都議会の民主党の実態がどんなものかを知っていればこんなことは口がさけてもいえないはずです。 民主党は都議会で「なんでも賛成」 いまの都議の任期である4年の間、民主党は都議会で知事の出してくる予算案、補正予算案に一つ残らず賛成しています。 それだけではありません。 知事の出してくる福祉きりすての予算にも全部賛成。ムダづかい予算にも一度も反対したことはありません。 民主党は、都議会で一度でも悪政にたいするブレーキとやらをふんだことがあるのでしょうか。 私はこの4年間の知事提出の案件をすべて調べてみました。 民主党が議決に参加したのは1202件。 このうち「反対」したのはたったの2件しかありません。 つまり99.8%は民主党は賛成しているのです。 ちなみに共産党は ところで民主党が「ブレーキばかりふんでいる」と非難している日本共産党はどうか。 みなさん、共産党は石原知事が出してくる予算案や条例案などの議案にたいしてどれくらい反対/賛成していると思いますか? ちょっとしたクイズです。考えてみてください。 (1)賛成:反対=0:100 (2)賛成:反対=20:80 (3)賛成:反対=30:70 (4)賛成:反対=50:50 チッチッチッチッチッチ……答えは…… なんと(4)です。正確には賛成46%、反対54%です。 どうです。これこそ、いいものにはアクセル、悪いものにはブレーキをきかせている、道理のある政党の態度じゃありませんか。 共産党 賛成:反対=46:56 民主党 賛成:反対=100:0 これが真実です。それを「石原知事をチェックするのが都議会の役割だ。いいときはアクセルをふみ、悪い時はブレーキをふむ。そのふみわけができるのが民主党だ」などとは、よくもいえたものです。公明党や自民党も民主党とほとんど同じです。 これでチェック機能が果たせるわけがありません。 マスコミに「共産除くオール与党」という記事がおどるのは 「共産党を除くオール与党体制ができてしまっているのだ。それは二期目の体制になって顕著になり、今年三月の議会では自民、公明、民主の各党派、都知事が出した議案一五三件すべてについて賛成に回っている。こんなことで、都民の利益を代弁して都政をチェックする役割が果たせるのだろうか」(週刊ダイヤモンド05年6月18日号) 「『共産党を除くオール与党』といわれる都議会」(東京新聞05年5月15日付) 「これ(知事選)以降、民主は確執を抱えながらも与党色を鮮明にしていく。石原都政5年目。共産党を除くオール与党体制の始まりだった」(毎日新聞05年5月26日付夕刊) 「この3年半の都議会を見ると、今度の都議選に期待されるものは大きい。チェック機関としての存在感が希薄で、質疑があまりにも低調だったからである。共産党など一部の会派を除くと、総与党化が進み、特に石原知事の2期目になってから翼賛的な傾向が顕著になった」(都政新報2005年1月7日付) マスコミがこぞってこう書く理由は、まさに都議会では「石原オール与党 対 日本共産党」になっているからではないでしょうか。 民主党の都連幹部でさえ、「今の都議会は、自・公・民のオール与党体制と言われても仕方がない。選挙の時だけ与党ではない、と言っても都民からは信用されない」と言い出すありさまです(都政新報05年6月17日付より) 菅・岡田氏は民主党都議を「不要」だと言っているに等しい 民主党の菅前代表は、「石原知事と並んでいる自民党都議はぜんぶ落とせ」と演説でいい、実は岡田代表も「石原知事と肩を並べ知事の言うことにはなんでもオッケーという都議はいらない」とやはり演説でいっています。 これもびっくりです。 民主党の都議会幹事長である名取都議のポスターをみてください。 石原知事と並んで写真をとっているではないですか。 また、民主党の都議会政調会長は知事に描いてもらった似顔絵を得意気にホームページにかざっています。 民主党の都議会総務会長にいたっては、文字通り知事と肩をくんだビラをくばっています。……orz つまり都議会の民主党のトップ3(三役)がぜんぶ石原知事と肩をならべているのです。 いわば菅・岡田両氏は、「都議会の民主党はぜんぶ不要。ぜんぶ落とせ」といっているに等しいではありませんか。 ある意味、まったくそのとおりなわけですが。 民主党は都民をだますような「野党ポーズ」をやめて、与党なら与党らしくたたかうべきじゃないですか。 (「石原知事の側近政治」のページにもどる) |